電力システム改革の第3段階として、2020年4月に迫る発送電分離

 電力システム改革の第3段階として、2020年4月に迫る発送電分離。市場の活性化を促すために電力会社の送配電部門を独立させて中立化を図るという、日本の電力業界において重要なターニングポイントになる制度改革だ。同時に電力会社(一般電気事業者)は、発電・送配電・小売の部門ごとに、独立した事業拡大と競争力を求められるようになる。


 NECは2017年8月6日、こうした発送電分離後の電力市場を見据え、米国カリフォルニア州に本拠を置くサクラメント電力公社(SMUD)、SpaceTime Insight社と共同で、電力事業者向けのエネルギーソリューションサービスの提供を開始した。

 NECの持つ電力事業者向けITシステムの導入実績や各種技術、米国で再生可能エネルギーの導入や需要家向けサービスの展開など、発電から小売までの一貫した電力事業で実績を持つサクラメント電力公社の経営ノウハウ、SpaceTimehttp://cotobaco.com/faoweiruoi/
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Insight社の可視化・分析技術を組み合わせる。発電事業者、送配電事業者、小売電気事業者、需要家など、今後の電力市場におけるさまざまな立場の事業者別に、経営および競争力の強化を支援するサービスを展開していく計画だ。

 電力事業者向けサービスの開発を目的とした3社の協業は、2015年からスタートしている。サクラメント電力公社はカリフォルニア州サクラメント市が運営する、米国でも最大級の自治体系電力会社だ。発電から送配電、小売までを一貫して手掛けており、現在約61万世帯、約140万人の顧客基盤を持つ。

 カリフォルニア州は米国の中でも、特に意欲的な環境政策を推進している州だ。再生可能エネルギーの導入ついては、「Renewables Portfolio Standard(RPS)」という電力供給事業者に対し、州内で販売する電力における再生可能エネルギーの割合を一定以上に高めることを義務付ける施策を進めている。目標は2020年までに33%、2030年までに50%である。

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 サクラメント電力公社は自社所有の太陽光発電所や風力発電の建設などを進め、州内でいち早く再生可能エネルギー比率20%を達成。さらにこうした再生可能エネルギーの導入に合わせた新しい料金プランの策定など、顧客向けサービスの拡充にも積極的に取り組んでいる。つまり、分散型電源に移行しつつある市場において、発電から送配電、小売までの一貫した電力事業のノウハウを持つ。